カテゴリ:詩


詩や創作 · 10日 3月 2021
夢みる少年
少年は風になりたかった 誰にも止められず どこまでも走り抜ける 風に 少年は雲になりたかった 誰にも干渉されず 真っ青な空に寝ころがる 真っ白な雲に それなのに少年は 風にも雲にもなれず 人間の大人になった 今では なによりも少年になりたい 夢みる少年に
詩や創作 · 03日 3月 2019
惑いの季節のその先に 僕らはどこに着いたろう 今日の日差しを浴びながら 明日の夢をまだ見てる 昨日の僕らは風に散り 落ち葉の中に埋もれても 春になったら顔出そう また新しい芽を出そう 2019年2月27日
詩や創作 · 18日 8月 2018
風の中で踊る 落ち葉のように 可憐な花びらのように 薄べったい蝶のように 吹き上げられた砂埃のように はたまた千切れた雲のように 僕は踊る 君も踊る どこかで踊る もしかしたら隣りで
詩や創作 · 16日 8月 2018
月明かりに 青い影 足下にはせせらぎ 今夜も月明かりに 青い影 水の音
詩や創作 · 15日 8月 2018
水面に浮かぶは誰あろう 私の顔にはちがいない もがく手足の見えぬよう 静かな笑みを見せましょう 川底石を踏みつけて おっかなびっくり歩きます 水面に浮かぶお月さま あなたの裏側どこにある 水面はきらきら憂いなく 澄ました顔でこんばんわ 今夜も水面で会いましょう ご心配なくさようなら
詩や創作 · 30日 11月 2015
裏庭に咲く ちいさな花 お日様の目も届かぬ 縁側の下で 静かに 顔をあげ 微笑んで 人目の無い この裏庭で 幼い少女が ひざを抱える 彼女だけが知るところで 日陰の花は 彼女にだけ 咲いた 静かに 囁くように せいいっぱいの笑顔で 気まぐれに 風だけが 通り過ぎるところで ----------------------------------...
詩や創作 · 20日 8月 2015
やがて降る雨は 僕らを同じ軒下に やがて吹く風は 僕らを同じ吹きだまりに やがてくる夜は 僕らを同じ街灯の下に 誰もがなにごとか為そうと 足掻き今日も過ぎてゆく とうに同じ空の下に とうに同じ星に立ち やがて同じ土になり 塵も芥も僕もあなたも混じり合う やがて吹く風は なにごともなかったような そんな明日を連れてくるだろう 口笛でも吹きながら
詩や創作 · 11日 11月 2014
移ろう 色のさなかに 僕は ただ眺めるばかり 今日の 僕は何色で 明日は さあ何色になろう
詩や創作 · 17日 10月 2014
月を見ていた狼男 なにも悪さをしないのに 石もて追われ町はずれ 川面に浮かぶ月の影 泪落とした橋のうえ
詩や創作 · 21日 8月 2014
見上げれば空があり  空に雲があるように 空の下に僕はあり  僕の胸に詩(うた)があって 詩(うた)を吐き出すことで僕は  穏やかな風のように平静を保っている この空の下 この詩(うた)が いつかあなたに届くとき あなたの胸のすき間を抜ける  やさしい風になれたなら あなたの胸のすき間にたまる  ため息さらってゆけたなら 花咲風太郎 街灯詩舎同人